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楠木建

楠木建

くすのきけん

一橋大学大学院 経営管理研究科 国際企業戦略専攻 特任教授
一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授。専攻は競争戦略。
企業が持続的な競争優位を構築する論理について研究している。
大学院での講義科目はStrategy。

一橋大学大学院商学研究科修士課程修了。
一橋大学商学部専任講師(1992)
同大学同学部助教授(1996)
ボッコーニ大学経営大学院(イタリア・ミラノ)客員教授、一橋大学大学院国際企業戦略研究科助教授(2000)
一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授(2010)、同大学ビジネススクール教授を経て、2023年より現職。

著書として
『「好き嫌い」と才能』(2016、東洋経済新報社)、
『好きなようにしてください:たった一つの「仕事」の原則』(2016、ダイヤモンド社)、
『「好き嫌い」と経営』(2014、東洋経済新報社)、
『戦略読書日記』(2013、プレジデント社)、
『経営センスの論理』(2013、新潮新書)、
『ストーリーとしての競争戦略:優れた戦略の条件』(2010、東洋経済新報社)、
Dynamics of Knowledge, Corporate Systems and Innovation (2010, Springer, 共著)、
Management of Technology and Innovation in Japan (2006、Springer、共著)、
Hitotsubashi on Knowledge Management (2004, Wiley、共著)、
『ビジネス・アーキテクチャ』(2001、有斐閣、共著)、
『知識とイノベーション』(2001、東洋経済新報社、共著)、
Managing Industrial Knowledge (2001、Sage、共著)、
Japanese Management in the Low Growth Era: Between External Shocks and Internal Evolution(1999、Spinger、共著)、
Technology and Innovation in Japan: Policy and Management for the Twenty-First Century (1998、Routledge、共著)、
Innovation in Japan (1997、Oxford University Press、共著)
などがある。

趣味は音楽(聴く、演奏する、踊る)。1964年東京都目黒区生まれ。

「逆・タイムマシン経営論」で見抜く思考の罠 (全6話)

収録日:2020/12/07
追加日:2021/03/22

『逆・タイムマシン経営論』が訴える「同時代性の罠」とは

「逆・タイムマシン経営論」で見抜く思考の罠(1)同時代性の罠を乗り越える

追加日:2021/03/22
「逆・タイムマシン経営論」とは何か。孫正義氏が有名な「タイムマシン経営」という言葉があるが、その逆を考えてみたらどうかというのが楠木氏の考えである。近年、IT技術の発展に相まって、メディアから出される情報は指数関数的に...

「400万台クラブ」―負の歴史に学ぶ本質の見極め方

「逆・タイムマシン経営論」で見抜く思考の罠(2)「400万台クラブ」という幻

追加日:2021/03/29
過去を見ることで「同時代性の罠」をよく理解できる。その例として、1990年代に自動車業界で流行した「400万台クラブ」という言説に着目する。当時の自動車産業の大企業は、生産台数を400万台に届かせるために躍起になって買収や統合...

IT業界で次々に発動される飛び道具トラップのメカニズム

「逆・タイムマシン経営論」で見抜く思考の罠(3)飛び道具トラップと「文脈剥離」

追加日:2021/04/05
同時代性の罠には、飛び道具トラップ、激動期トラップ、遠近歪曲トラップの三つがある。今回は、IT業界における飛び道具トラップの弊害について考察する。この50年を振り返っても、IT業界ではさまざまな発明が出てきており、そのたび...

100年前の「米騒動」に学ぶコロナ問題の捉え方

「逆・タイムマシン経営論」で見抜く思考の罠(4)「文脈思考」でトラップを回避せよ

追加日:2021/05/15
飛び道具トラップにはまりやすいのは、すぐに新たな技術に飛びつくものの、その本質を理解しようとしない専門家と構想を持たない経営者の組み合わせである。これを回避するためには、本質を抽象化し自社の文脈に位置づけて考える「文...

本性主義の経営――コロナ禍でも人間の本性は変わらない

「逆・タイムマシン経営論」で見抜く思考の罠(5)本性主義の経営とコロナ

追加日:2021/05/22
騒動が起こりやすくなったのは、情報流通手段の発達によって、情報拡散のスピードが格段に上がっているためである。しかし、どのような騒動、あるいは緊急事態の中でも人間が高い適応力を示していることは、過去の事例を振り返っても...

上質なスローメディアを教材に経営のセンスを磨く

「逆・タイムマシン経営論」で見抜く思考の罠(6)スローメディアと向き合う

追加日:2021/05/29
これだけスマートフォンが普及し、すぐに最新の情報にありつけるようになったファストメディアの時代には、情報自体はコモディティ化しており、差別化の要因とならない。むしろ今こそ、過去の本や新聞記事などスローメディアに向き合...

野獣の経営、家畜の経営 (全2話)

収録日:2020/09/18
追加日:2020/11/12

ファーストリテイリングで経営者が育つ理由

野獣の経営、家畜の経営(1)経営センスが育つ土壌

追加日:2020/11/12
焼け野原から復興する力。これは日本人の類いまれなる特質の1つだが、野獣のような経営者を生み出すために、もう一度、焼け野原になることを望むのは非現実的で、かつ非効率だ。では、現代において野獣を育てるものは何か。それは研修...

商売は比較優位、日本が参考にすべき国は中国ではない

野獣の経営、家畜の経営(2)成熟した国だからこその経営

追加日:2020/11/12
「昔の日本企業は…」「かつての日本人ビジネスパーソンは…」という言葉を聞くことがあるが、当時と今とでは時代も違えば、ビジネスの環境もまったく違う。「戦争には負けたけれど、経済では」と奮起した当時のモチベーションはもうな...

「逆・タイムマシン経営論」で磨く経営センス (全3話)

収録日:2020/09/18
追加日:2020/11/05

「逆・タイムマシン経営論」は本質を見抜くための方法論

「逆・タイムマシン経営論」で磨く経営センス(1)人口問題の本質

追加日:2020/11/05
過去の新聞や雑誌を読み返すと、本質が見えてくることがある。例えば、昨今、大問題となっている人口減少は、実は戦前から、ついこの間まで、日本にとっては悲願だった。しかし、一度、それが達成されると、一転して人口減で日本は沈...

リーダーが持つべきセンスとは何か

「逆・タイムマシン経営論」で磨く経営センス(2)「日本沈没」と言いたい人々

追加日:2020/11/05
リーダーが持つべきセンスというのは、ネガティブなものの中にポジティブな面を見いだし、それを言語化することだ。そして、その言葉は、形容詞や副詞で飾り立てられたものであってはならない。無理がなく、かつ楽しい未来を描けるな...

歴史はファクトフルであると同時にパストフルである

「逆・タイムマシン経営論」で磨く経営センス(3)歴史は最高の教材

追加日:2020/11/05
フランスを代表する哲学者・モンテーニュは、迫り来るペストの脅威の中、いつもと同じように農作業に精を出す農夫の姿を見て、我に返ったという。現代を憂い、未来を予測して落胆するのが人間の性、思考の癖であると理解した上で「歴...

イノベーションの本質を考える (全8話)

収録日:2018/09/07
追加日:2018/11/29

イノベーションの定義はパフォーマンスの次元が変わること

イノベーションの本質を考える(1)イノベーションの定義

追加日:2018/11/29
イノベーションの本質を考える上でのポイントは、イノベーションが何かということよりもむしろ、それが「何ではない」ということだと、一橋大学大学院経営管理研究科国際企業戦略専攻教授の楠木建氏は言う。昨今の経済界において欠け...

「すごい進歩」はイノベーションではない…その意味の違い

イノベーションの本質を考える(2)進歩との違い

追加日:2018/11/29
イノベーションと進歩の大きな違いは、「何が良いか」というパフォーマンスの次元を連続的に捉えるか否かという点にあると、楠木建氏は言う。こうした考え方は、私たちの普段の生活においてどのように現れてくるのだろうか。(2018年9...

カシオのデジカメが起こしたイノベーション

イノベーションの本質を考える(3)イノベーション事例

追加日:2018/11/29
「何が良いか」という価値基準そのものを変えることがイノベーションであると楠木建氏は言うが、それではこれまでの歴史でどのようなものがイノベーションであったといえるのか。豊富な実例から解説する。(2018年9月7日開催日本ビジ...

イノベーションの一番良い日本語訳は「路線転換」

イノベーションの本質を考える(4)カテゴリーをつくる

追加日:2018/11/29
イノベーションの究極の形が新しいカテゴリーの創出にあると、楠木建氏は指摘する。ウォークマンやワンカップ大関などに見られるという「カテゴリーイノベーション」とはいかなる特徴を持つのか。(2018年9月7日開催日本ビジネス協会J...

イノベーションは「思いつくかつかないか」の勝負

イノベーションの本質を考える(5)異日常の提案

追加日:2018/11/30
イノベーションが「思いつき」の勝負であると、楠木建氏は指摘する。その好例として挙げられるのは、高級ウィッグで有名なアデンランスの男性受け商品である。どのような「思いつき」がイノベーションにつながっていくのだろうか。(2...

イノベーションを妨げる「可視性の罠」

イノベーションの本質を考える(6)可視性の罠

追加日:2018/11/30
イノベーションを望みつつ、そこから逸脱してしまう傾向が、「可視性の罠」によって引き起こされているという。「可視性の罠」とは、今見えている価値の次元でものを考えることから起こる現象のことを指すが、なぜそうなってしまうの...

人間の本性を突いて成功したFacebookやLINE

イノベーションの本質を考える(7)人間の本性

追加日:2018/11/30
シリーズレクチャーの総括として、イノベーションを起こす際に、何をやるべきでは「ない」かについて論じる。ポイントは、イノベーションとは組織的に生み出すことができないということである。(2018年9月7日開催日本ビジネス協会JBC...

イノベーティブな人に共通する特徴とは?

イノベーションの本質を考える(8)質疑応答

追加日:2018/11/30
イノベーションを起こす人の特徴にはどのようなものがあるか。また、アートとイノベーションについて、農業におけるイノベーションについてなど、講演後に上がったいくつかの質問に対して、仮説などを提示しながら応えていく。(2018...

優れた経営者の条件 (全8話)

収録日:2017/11/16
追加日:2018/01/27

経営者のセンスは担当者のスキルとは全く違う

優れた経営者の条件(1)スキルとセンスの違い

追加日:2018/01/27
経営のセンスとは何か? センスのある経営者の条件はどのようなものか? 一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授の楠木建氏が解説するシリーズ講義「優れた経営者の条件」の第1回。今回は、担当者と経営者の違いがスキルとセンスにあ...

グローバル化の壁である英語は通じさえすればいい

優れた経営者の条件(2)グローバル化と英語の壁

追加日:2018/01/27
日本人は内向きで島国根性、グローバル化に対応できていない――。このように言われて久しいが、この言説は真実か。単純な文化論に押し込めず、英語をスキルとして学び直すための考え方の秘訣を、一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授...

多様性マネジメントと経営人材不足というグローバル化の壁

優れた経営者の条件(3)多様性と経営人材の不足

追加日:2018/01/27
グローバル化の壁は英語以外にも存在する。多様性のマネジメントと経営人材の不足である。社内にすでに存在するはずの多様性をいかに活用して、経営に統合していけばいいのか。一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授の楠木建氏が、経...

「経営センスがある」とはどういうことか?

優れた経営者の条件(4)ジェネラリスト

追加日:2018/01/27
センスがある経営とはどのようなものだろうか。その条件として、一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授の楠木建氏はジェネラリストであること、そして「何をしないか」を決断する能力を挙げる。全体を相手にして儲けを追求し、違いを...

ファーストリテイリング柳井会長に見る経営者のセンス

優れた経営者の条件(5)抽象と具体の往復運動

追加日:2018/01/27
センスのある経営者の条件とは何か。時間的な奥行きと広がりを持った、直列の思考こそが戦略を左右するだろう。さらにセンスのある経営者は、どんなに具体的な場面からでも抽象的な論理を引き出すことができる。ファーストリテイリン...

中古車販売のガリバー創業者・羽鳥兼市の経営センス

優れた経営者の条件(6)業界内の矛盾を直視せよ

追加日:2018/01/27
IDOM(ガリバー)は中古車業界にどんな革新をもたらしたのか。業界内で誰もが見て見ぬふりをしてきた矛盾を直視することで、優れた戦略を作り出すことができるのだと、一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授の楠木建氏は語る。(2017...

センスのある経営者は、話が面白く、好き嫌いを優先する

優れた経営者の条件(7)好き嫌いを優先する

追加日:2018/01/27
センスのある経営者はどこか明るく、物事の良しあしよりも自分の好き嫌いを優先させる。一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授の楠木建氏が、ソニー・ミュージックエンタテインメント元代表取締役社長の丸山茂雄氏や日本電産創業者の...

センスのメカニズムを動かしているのは努力の娯楽化

優れた経営者の条件(8)努力の娯楽化

追加日:2018/01/27
仕事では自分の好き嫌いを優先させるべきだ。好きなことであれば自分の努力が娯楽化されるからである。これが余人をもって代えがたい経営人材になるためには欠かせないことなのだ。一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授の楠木建氏は...

ストーリーとしての競争戦略 (全9話)

収録日:2017/05/25
追加日:2017/06/30

柳井正氏の年度方針「儲ける」は商売の本筋

ストーリーとしての競争戦略(1)当たり前の重要さ

追加日:2017/06/30
一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授の楠木建氏が、商売における優れた戦略の条件について解説する、シリーズ講話の第1話目。商売は科学とは違って、法則の存在しない世界である。当たり前のことを現実の商売で実践することの大切さ...

商売の戦略はストーリーだというのは当たり前の話

ストーリーとしての競争戦略(2)因果論理のつながり

追加日:2017/07/04
一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授の楠木建氏が、ストーリーとしての競争戦略の意味を解説する。井原西鶴の時代から、戦略は「儲け話」としてストーリーだった。事業で長期利益を上げるためには、競争相手との違いを作らなければ...

ほ乳瓶メーカーと婚活ビジネスのストーリーとしての戦略

ストーリーとしての競争戦略(3)戦略は順列だ

追加日:2017/07/07
一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授の楠木建氏が、ストーリーとしての戦略について具体的事例から解説する。ピジョンは、ものづくりの力をストーリーの要素とすることで成功した。IBJもインターネットだけでなく、アナログなサービ...

商売では時間的な奥行きが戦略の鍵となる

ストーリーとしての競争戦略(4)飛び道具に頼らない商売

追加日:2017/07/11
一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授の楠木建氏が、戦略の鍵となる時間的奥行きについて解説する。スポーツには、短距離走のように生まれ持った運動能力が有利となる競技もあれば、バドミントンのように戦略が勝利の決め手となる競...

サウスウエスト航空とAmazonの「コンセプト」と戦略

ストーリーとしての競争戦略(5)コンセプトの重要性

追加日:2017/07/14
一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授の楠木建氏が、コンセプトの重要性について解説する。コンセプトはストーリーの起点となるもので、商売の基である。サウスウエスト航空はLCCを始めた時、空飛ぶバスというコンセプトを打ち出した...

スターバックスのコンセプトは「サードプレイス」

ストーリーとしての競争戦略(6)事例に見る経営者の戦略

追加日:2017/07/18
一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授の楠木建氏が、ホットペッパーとスターバックスを事例として、コンセプトの重要性を解説する。スターバックスやホットペッパーは、「第3の場所」・「狭域情報」といったコンセプトを的確に定義し...

「クリティカル・コア」が戦略のストーリーの肝になる

ストーリーとしての競争戦略(7)クリティカル・コア

追加日:2017/07/21
一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授の楠木建氏が、戦略のクリティカル・コアについて解説する。戦略には、良い事であれば他の会社も真似をする、というジレンマがある。このジレンマを乗り越えるためには、全体のストーリーの中に...

柳井正氏はいつも「ひょっとしたら」で考えている

ストーリーとしての競争戦略(8)ひょっとしたらの発想

追加日:2017/07/25
一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授の楠木建氏による、優れた戦略構想についての解説講義の最終回。Amazonは自社在庫を抱えているためROAが低い。しかしこの非合理的要素は、顧客に意思決定インフラを提供するのに必須である。戦略...

本社と事業部の関係はどうあるべきか?

ストーリーとしての競争戦略(9)質疑応答編

追加日:2017/07/28
スタッフに儲けを理解させるにはどうすべきか。新卒の大手志向を変えるには何が必要か。本社と事業部の関係はどうあるべきか。一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授の楠木建氏が、「ストーリーとしての競争戦略」講義後、会場からの...

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