「王朝国家」と「武士」誕生のきっかけは大唐帝国の解体 「武士の誕生」の真実(1)10世紀の東アジア情勢と「王朝国家」 追加日:2021/12/15 日本における中世の主役といえば、武士である。鎌倉時代、室町時代、江戸時代は、武士が政権を掌握した、まさに「武士の時代」だった。では武士はいったいどこから誕生したのか。これまでの教科書的理解では、農民の中で力をつけたも... 武士の前身「兵(つわもの)」と「武士」の大きな違いとは 「武士の誕生」の真実(2)兵と武士の違い 追加日:2021/12/22 武士の誕生を考える際に重要になるのが、その前身として位置づけられる「兵(つわもの)」の存在である。では、兵と武士の違いはどこにあるのか。それぞれの文化的な位置づけや、領主的側面における違いなど、両者の異なるあり方を見... 「平将門の乱」でなぜ負けたか…私営田領主と在地領主 「武士の誕生」の真実(3)2つの領主制と「平将門の乱」 追加日:2021/12/29 兵(つわもの)と武士を分ける最大の違いは地域との関わり方にある。「私営田領主」と呼ばれる兵は、領地を広く浅く支配する一方で、「在地領主」と呼ばれる武士は、その地域に土着し、狭く深い関係を築く。この2つの領主制の違いに「... 律令国家から王朝国家へ、採用された「請負」システムとは 「武士の誕生」の真実(4)2つの軍事的緊張と軍事の請負 追加日:2022/01/05 「兵(つわもの)」の登場を考える際にポイントとなるのが、当時の日本の対外問題である。アジアに位置する日本は、北と南の辺境地域における軍事的課題を抱えていた。そうした対外的な緊張に対応するため、始まったのが軍事の「請負... 「芋粥」に登場する藤原利仁からわかる地方下向の理由 「武士の誕生」の真実(5)俘囚の役割と武士団のルーツ 追加日:2022/01/12 律令体制の解体に伴い、北と南の軍事課題に直面していた当時の政権は、その鎮圧をどうするかに苦心していた。そこで考え出された方策が「夷を以て夷を制す」。つまり、北で反乱を起こす蝦夷勢力を、南で問題となっていた新羅海賊への... 承平天慶の乱がなぜ軍事貴族を輩出する契機となったのか 「武士の誕生」の真実(6)承平天慶の乱と軍事貴族 追加日:2022/01/19 これまでの歴史の理解では、中央政府の不安定化に伴って、武士が登場してきたというストーリーが一般的だった。しかし、近年ではそうした理解が見直されつつある。むしろ中央政府と兵にはある種の協力関係があったのである。兵はいか... 奥州十二年合戦、契機は辺境軍事貴族の「ルール無視」 「武士の誕生」の真実(7)奥州藤原氏と奥州十二年合戦 追加日:2022/01/26 「将門追討3人衆」の一人、藤原秀郷はその後、平泉を中心に11世紀ごろから勢力を拡大していく。その末裔にあたるのが藤原清衡の父親で、息子の清衡は「奥州藤原氏」の始祖となる。ちょうど同じ頃、俘囚の末裔で辺境勢力である安倍氏と... 「内乱の10年」制し成立した武家政権と封建制の歴史的意味 「武士の誕生」の真実(8)武家政権の成立と封建制の意味 追加日:2022/02/02 「内乱の10年」といわれる対平氏と藤原氏との10年にわたる戦いを制し、源頼朝による武家政権が成立する。その過程で「奥州合戦」に勝利し、その結果として与えられた「征夷大将軍」という名称が武家の正統なる官職として認知されてい...
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