グローバル・ヒストリーの中で日本の歴史を俯瞰する意味 ソフトな歴史学のすすめ(1)グローバル・ヒストリーと民俗学 追加日:2021/10/11 近年『サピエンス全史』が世界で大ヒットしたように、広く大きな視点で人類史を俯瞰するグローバル・ヒストリー関連の書籍が注目を集めている。その理由として、「人間はどのようにネットワークを形成していったのか」ということへの... 『サピエンス全史』で提起した「虚構を信ずる能力」の問題 ソフトな歴史学のすすめ(2)ドメスティケイションの重要性 追加日:2021/10/18 歴史を大きく見る際はその捉え方が非常に重要になるのだが、近年は「ドメスティケイション(野生の動植物を人間の管理下で栽培化・家畜化すること)」が注目されている。中でも、「農業」の果たした歴史的意味について考える。(全5話... コリン・タッジが唱える「小規模農耕」とは何か ソフトな歴史学のすすめ(3)小規模農耕から生まれるネットワーク 追加日:2021/10/25 従来は、人類が大規模農耕を行うようになり文明が大きく発展したと捉えられていたが、それに若干の修正が出てきた。それが「小規模農耕」の存在だ。いったいどのようなものなのだろうか。上野氏の祖母のエピソードも交えながら解説す... 歌の始まりも言葉の交換から――互酬性と信頼のネットワーク ソフトな歴史学のすすめ(4)交換によるネットワークの構築 追加日:2021/11/01 人間にはそもそも互酬性があり、それがネットワークの構築、信頼の形成に大きく影響している。『古事記』によると歌は言葉の交換から始まっており、そこからもうかがえることである。今回は祖母のエピソードを中心に、交換によってネ... 『わらしべ長者』が伝える「ものの交換」の大事な意味 ソフトな歴史学のすすめ(5)目に見えないものに価値がある 追加日:2021/11/08 『わらしべ長者』の物語が伝えているように、人間は「ものの交換」によってネットワークを形成し、ものの価値はそのネットワークの中で決まってきたということだ。そうした歴史を考えると、現在の歴史学は従来のもの(ハード)重視の...
聖徳太子と日本人…「実在しなかった」説の真相とは? 「万葉集」の聖徳太子――語りかける人(1)日本人の憧れ 追加日:2021/07/16 2021年は聖徳太子の1400回忌にあたる。彼が創建したとされる法隆寺では100年に一度の法要が営まれ、夢殿本尊救世観音像などの特別開扉も始まっている。彼はなぜ千年の時を超えた強い憧れや尊敬の的なのか。また、「実在しなかった」と... 『万葉集』に収載されている聖徳太子の歌とは 「万葉集」の聖徳太子――語りかける人(2)伝説上の人物・上宮聖徳皇子の歌 追加日:2021/07/23 『万葉集』には聖徳太子の歌も収載されている。編纂された8世紀の半ば頃には伝説上の人物となっていた彼は、そこでは「上宮聖徳皇子」という言い方をされている。その歌が巻の三にある「家ならば 妹が手まかむ 草枕 旅に臥やせる ... 『日本書紀』で伝えられた聖徳太子と歌の物語 「万葉集」の聖徳太子――語りかける人(3)歌の背景としての物語 追加日:2021/07/30 歌は感情の吐露だから、その歌が出てきたときの背景として、物語がある。物語とは、亡くなった人の言動を語り伝えることも指すのだが、その語りによって人はよみがえり、それが供養につながるのである。『万葉集』所載の聖徳太子の歌... 聖徳太子は歌によって問いかけた人である 「万葉集」の聖徳太子――語りかける人(4)姓名・食事・衣服・歌を与える意味 追加日:2021/08/06 聖徳太子の歌の背景には、飢えて倒れた旅人に寄り添い、姓名を問い、食事、衣服、歌を与えたという経緯があった。「姓名を問う」とは、相手を尊重することの第1番目にある。では歌を与えること、人に思いのこもった声をかけることの意... 古代国家が理想としたのは聖徳太子の「徳治政治」 「万葉集」の聖徳太子――語りかける人(5)聖の徳 追加日:2021/08/13 聖徳太子の歌には後日談がある。太子があわれみをかけた行旅人は、死体を残さず消えていた。そう聞いた太子は「神様だったのかもしれない」という。聖を知る太子はまさに聖だと世の人は畏れかしこんだ。そのような太子の徳は、後の世... 困難なときにこそ立ち返るべき聖徳太子の理想と古典の知恵 「万葉集」の聖徳太子――語りかける人(6)古典に蓄積された知 追加日:2021/08/20 聖徳太子への憧れは政治にも生かされたが、旅などを通じてその徳に触れ、自分を磨くチャンスも与えてくれる。このような「古典」を知っておくことは、人生を生きていく上で大きな力となる。日本社会全体が困難に当たっている現在こそ...
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