誤解された『タテ社会の人間関係』…日本社会の本質に迫る 『タテ社会の人間関係』と文明論(1)誤解を招いた「タテ社会」の定義 追加日:2024/08/08 『タテ社会の人間関係』は戦後日本の社会構造を的確に分析した社会人類学者・中根千枝氏の著書で、当時ベストセラーとして大変注目を集めた名著である。日本を「タテ社会」と定義して鋭い視点で切り込んでいるのだが、その定義には誤... 『東京物語』原節子が象徴的!? 場による日本の人間関係 『タテ社会の人間関係』と文明論(2)場から日本社会を動かすダイナミクス 追加日:2024/08/15 日本とインドの社会構造は対極の位置にあるというのが『タテ社会の人間関係』での中根氏による分析である。日本の「タテ社会」は場を重視し、例えば移民や転出者が帰国するとよそ者扱いされるのに対し、インドや中国、イギリスなどの... 日本人は分業がヘタクソ!? ワン・セット主義の是非を問う 『タテ社会の人間関係』と文明論(3)日本型の競争原理とワン・セット主義 追加日:2024/08/22 「日本人は分業するのがヘタクソである」――『タテ社会の人間関係』が書かれた戦後の高度経済成長期、日本型の競争原理はうまくいっていたのだが、半世紀以上たち、グローバル化した現代社会でそれが行き詰っている要因について、そう... 武士の誇りにも影響…中世のヨコ社会から近世のタテ社会へ 『タテ社会の人間関係』と文明論(4)ヨコ社会からタテ社会への転換 追加日:2024/08/29 江戸時代以前の日本社会では「ヨコ型」の要素も多く存在しており、象徴的な言葉として中世の日本にあった「兼参」を紹介する呉座氏。兼参とは複数の主君に仕えることで、つまり中世ではリスクヘッジとして複数の集団に属することがあ... なぜ平成は失敗したのか…究極の競争社会と日本の特殊性 『タテ社会の人間関係』と文明論(5)建前で動く日本社会と平成の失敗 追加日:2024/09/05 「海外よりも、より究極の競争をしてきたところがあるのではないか」と、『タテ社会の人間関係』で示唆した中根氏。「タテ社会」の日本では、法制度は建前としての役割が大きく、契約が情緒的な駆け引きの道具になっているという。そ... タテ社会はアウトソーシング嫌い!? AIでも変わらない日本 『タテ社会の人間関係』と文明論(6)エモーショナルなタテ社会のつながり 追加日:2024/09/12 日本は江戸時代から競争が激しい社会で、敗者への救済は乏しく、非公式な集団に救いを求めてきた。現代では企業が従業員の福祉などを担う形が一般化されたが、こうした「タテ社会」の構造が日本独自の終身雇用や企業内福祉として定着... 『失敗の本質』より先に指摘した日本型組織の弱点 『タテ社会の人間関係』と文明論(7)日本型組織とリーダーシップの問題 追加日:2024/09/19 日本軍研究で知られる『失敗の本質』よりも前に、日本型組織の弱点を指摘していた『タテ社会の人間関係』。日本の軍隊と英米の軍隊を例にとって、人間関係を重視する日本型組織の特徴を鋭く指摘、さらに法然と弟子の話を取り上げなが... ヒントは幕末期の処士横議!?…タテ社会の構造改革に向けて 『タテ社会の人間関係』と文明論(8)タテ社会の構造改革を議論する 追加日:2024/09/26 タテ社会の問題をどう乗り越えていけばいいのか。この問題に関連して、平安時代の朝廷における「陣定」という貴族会議で、発言しやすいように身分に準じて発言の順番を変えたという話が取り上げられているが、そうした小手先のやり方...
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